長年赤字の映像
物言う株主が今後も許すか

 オリンパスが目指すのは、「グローバル・メディカル・テクノロジーカンパニー」。首脳らは、医療機器の海外メガであるアイルランド・メドトロニック、米J&J、米ボストン・サイエンティフィックなどをライバル視している。

 だが現状は収益性で大きな開きがある(下図)。竹内副社長兼CFOはコスト削減と資本効率改善に取り組み、「営業利益率15%以上を目指す」と意気込む。

 そこであらためて抜本策が求められるのが、三本柱のお荷物である映像事業だ。

 医療事業は順調に成長しており、18年3月期の売上高は過去最高。科学事業も地味ながら堅調に推移する中、映像事業は赤字を垂れ流し続けている。デジカメ市場縮小の影響が大きく、この間の機種絞り込み、ミラーレス特化などの策では好転していない。当然、投資家からのプレッシャーは強い。

 それでもオリンパスは「デジカメを通じてイメージング技術を培い、医療、顕微鏡へ広げてきた」とデジカメ存続の構え。生産拠点の合理化を終え、20年3月期後半からは好転すると見込む。だが、その存続理由にも、好転の見通しにも懐疑的な投資家は多い。

 一方、デジカメが売りに出れば、「『PEN』シリーズなどにブランド力はあるので関心を持つ企業はある」(証券会社関係者)。売却で得たキャッシュをM&A(企業の合併・買収)資金に回すことができれば、医療事業で消化器内視鏡に続く稼ぎ頭をつくれる。皮肉にも、会社が目指す資本効率改善と医療強化を一気に進められる。

「映像事業に関して特に意見をもらっていない」「意見対立はない」と、バリューアクトとの協調路線をアピールするオリンパス首脳。バリューアクトは物言う株主の中では比較的穏健派として知られるが、刻一刻と“専業メーカー”化が近づいている。