そうしたデータの取り方において、データの提供者に不当な不利益を与える行為は独禁法上問題となるのではないか。この辺を整理すべく理論付けを検討しています。

──検索サービスを利用する際のルール整備が必要ということでしょうか。

 既に約款的なものはあるはずですが、曖昧であったり透明性がなかったりすれば、それ自体が問題になるという認識を持っています。

──検索サービスの運営者は不当に情報という財を得ている可能性があると。

 ええ。ドイツ当局が問題視したFBのケースは、個人情報が提供される明確な同意がないにもかかわらず、FB側が情報として収集していたことが問題視された。

 個人情報がどれほど保護されているかは、財の質の問題に関わる。同意していないのに情報を提供させられるということは、その質をおとしめられていると位置付けられます。情報自体が価値を持っているので、何かを取引する際に優越的な地位を利用して買いたたかれるのと同じように考えられるのではないかと捉え、競争政策上切り込んでいけるのではないでしょうか。

競争原理が必要

──ドイツの事例のように、欧州がそうした規制で先行しています。

 われわれもずっと検討してきたし、そのような問題意識を持って対応しようとしています。

──それには新たな法的枠組みが必要になるのでしょうか。

 今の独禁法で十分に対応可能です。不当に情報収集している行為について、優越的地位の乱用という規定を適用することは可能だと思っている。