米配車サービス大手リフトが今週上場する。多額の赤字を生み出すシリコンバレーの新興企業群の先陣を切って、投資意欲を測る大きな試金石になりそうだ。S&PキャピタルIQによると、リフトの昨年の赤字額は9億1100万ドル(約1000億円)。米新興企業の新規株式公開(IPO)直前の12カ月間として過去最大だ。創業10年の同業ウーバー・テクノロジーズは、創業から6年目のリフトのこの赤字記録を間もなく超える見込みだ。四半期ごとに8億ドル余りのペースで赤字を生み出しているウーバーは年内上場を計画している。リフトやウーバーのように大型投資を行う傾向のある、潤沢な資金を調達した新興企業の多くも、設立から時間が経つにつれて上場を視野に入れるようになった。シェアオフィス運営のウィーワークは、昨年1〜9月の赤字が12億ドルへと4倍に膨らんだ。ウィーワークは上場の意向を示しているが、時期は特定していない。投資家などによると、業界合計で巨額の資金を調達したフード宅配ベンチャーも、多くが市場シェアを奪い合い、大幅な赤字を計上している。