2人とも同時に顔が真っ赤に!

 このときすでに、S社長と筆頭常務の間で「密約」ができていたのです。
 この会食から1ヵ月後の5月末、S社長からレターを受け取りました。

「日本レーザーとの総代理店契約を、6ヵ月後の12月末日をもって解消する」

 そして12月になると、筆頭常務が辞表を出してきました(このときはまだ、私は裏切りに気づいていませんでした)。

 私は、「3月まで休養して再考してほしい。給与は全額出すから」と説得。
「有給で3ヵ月の休暇を与える」という破格の引き留め策でしたが、本人は固辞して12月末で日本レーザーを去っていったのです。

 年が明けてP社の事業は、親会社の日本法人(PI社)に移管されることがわかりました。

 そして、「当社の元筆頭常務がPI社の社長になる」というのです。

 私は「裏切りの退職」とも知らず、役員退職金を規定どおりに1000万円支給していました。本人は大変感謝していましたが、その後の彼の企みを知っていたら、退職金どころではなく、解任していたでしょう。

 総代理店が日本法人のPI社に移った以上は、顧客もすべてPI社が引き継ぐのが当然です。