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第3世代iPad Air(左)と第5世代iPad mini(右)が登場 筆者撮影

 2015年以来の新モデルとなる、第5世代の「iPad mini」が発売されました。実に3年半ぶりの新モデルとして、首を長くして待っていた人も多いのではないでしょうか。ただ、3年半の間にモバイルデバイスを取り巻く環境が大きく変わったことも事実です。帰ってきたiPad miniに、果たして居場所はあるのでしょうか。

■見た目は一緒だが中身が大きく進化

 2015年発売の「iPad mini 4」以降、iPad miniのモデルチェンジは3年半も途絶えていました。Androidの小型タブレットが次々と登場するのを横目で見ながら、iPad miniの後継機は半ばあきらめていた人も多いのではないでしょうか。

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まさかの新モデル登場となった第5世代iPad mini

 その中で急に復活した第5世代のiPad miniは、外観こそiPad mini 4とほとんど変わっていないものの、第1世代Apple Pencilへの対応、最新CPUのA12 Bionicを搭載するなど、順当な進化を遂げています。

 スペック表から読み取りにくい進化として、液晶面とガラス面の視差が小さいフルラミネーション仕様を採用。特にペン入力では、ガラス面にApple Pencilのペン先を当てて液晶面に描画するため、重要な進化といえます。

 インタフェースはLightningのままですが、実際に試すとUSB 3.0の転送速度やUSB PDに対応した急速充電が有効になっており、しっかりアップデートされています。

 iPad Proが狭額縁の新デザインになったことに比べれば目新しさはないものの、コストをおさえながら性能を向上させた、お買い得なモデルに仕上がっている印象です。

■最新ゲームやビジネス用途に活路がありそう

 第5世代iPad miniの用途として、まずはコンテンツの閲覧用途があります。最近では6インチ台のスマホも出てきていますが、iPad miniは画面の縦横比が4:3で、雑誌やマンガを読むにはスマホよりも便利です。

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飛行機のテーブルに置いた様子。旅に持ち出すのに最適なサイズでもある

 シンプルな閲覧用途なら前モデルでも十分機能しますが、第5世代iPad miniで大きく変わったのがゲーム用途です。iPad Pro 10.5よりも性能の高いA12 Bionicを搭載したことで、最新のバトロワゲームを快適に遊べるようになりました。

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「PUBG MOBILE」では60fps設定に対応。指が届きやすいサイズ感も良い

 仕事用途にも注目です。本体と一体となるSmart Keyboardを使いたいなら第3世代iPad Airが最も安価な選択肢になります。iPad miniでもBluetoothキーボードをつなげば、長めのメール作成やスプレッドシート入力が便利になります。

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10.5インチ画面の第3世代iPad AirならSmart Keyboardを使える

 メモ用途ではiPhoneでフリック入力や音声入力を使いこなす人が増えています。一方、iPad miniはApple Pencilを使って手軽に図が書けるのがメリット。文字入力だけでは思いつかないアイデアや発見を得ることがあります。

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思い立ったときに手早く図を書けるのが楽しい

■iPad Proのようなフルモデルチェンジは実現するか

 これまでタブレットはコンテンツ閲覧を中心に使われてきたこともあり、買い替えのサイクルはどんどん長くなっています。iPad miniの発売が3年半も途絶えた背景には、そうした市場環境の変化があったといえます。

 しかしここ数年、アップルがiPad Proを毎年発売しているように、ビジネスやクリエイティブ用途ならば話は変わってきます。機能やスペックの向上が、生産性や創造性に直結するからです。

 iPad miniの活用範囲が広がることで、iPad Proのようなフルモデルチェンジが実現するかどうかが、今後の注目ポイントになるでしょう。