公開直後、短期集中で
最高評価はほとんどサクラ

 商品のレビュー以上に、映画のレビューは個人の趣味嗜好に依拠する。そのため、サクラか否かが見極めづらい。ユーザーがサクラに惑わされないためにはどうすればよいのか。

「映画サイトにおけるステマの特徴は『星5』が公開直後に短期間に集中して、かつ大量に並ぶこと。マイナス面を一切書いていないこと。そのレビュワーが単発でレビューしていることです。何度かレビューを書いていればそのアカウントは実在する可能性が高いですが、その作品だけレビューしているアカウントはサクラ用の可能性が極めて高いということになります」

 レビューサイトでは、評価の点数や星の平均点が示される。サクラレビューは平均点を上げるために「星5」などの最高評価をつけがちだ。

 さらに、サクラレビューは映画サイトにとどまらず、形を変えてネット上に跋扈している。

「映画口コミサイトとは別に、映画の感想を語るブログも信用できないものがあります。例えば『Amazonプライム・ビデオ』で配信している作品の感想を書いて、かつ『Amazonプライム・ビデオ』のリンクを張っていたらステマの可能性が高い。彼らはアフィリエイト目的で行っていて、手口は同じくランサーズなどに発注してそのまま載せているだけです」

 読者がブログのリンクから商品を買う、もしくはサービスに登録すれば、その数%がブログ主の懐に入る。特に「Amazonプライム・ビデオ」の割合は10%と高く、そのアフィリエイトで稼ぐ人も多いという。

 ほとんど野放しではびこるサクラレビュー。対策や規制する方法はないのだろうか。

「サクラやステマがはびこるのは口コミレビューの宿命ですから、これからもなくならないでしょう。取り締まる法律も現時点ではありません。強いて対策をするとすれば、映画サイト側はレビュワーランキングを作ることです。ユーザーが平均点ではなく、実績のあるレビュワーの評価で判断できるからです」

 我々ユーザーが何気なく見ている映画レビューには、利益をかすめとり、虚偽の実績を生み出す仕掛けが存在しており、今のところやりたい放題となっている。惑わされないためには、ユーザー個々がネットリテラシーを高めるしかなさそうだ。