ボルボの新型V60 クロスカントリーV60 Cross Country T5 AWD Pro  Photo:VOLVO CAR JAPAN

勢いでは
ジャーマンスリーをしのぐボルボ

 最近、街中でボルボ車を多く見かけるようになった。

「ジャーマンスリー」と呼ばれる日本の輸入車市場をリードするメルセデス・ベンツ、フォルクス・ワーゲン(VW)、BMWに対し、スウェーデンのプレミアムブランドであるボルボの勢いは、このところジャーマンスリーをしのぐものがある。

 4月17日、日本のボルボ法人であるボルボ・カー・ジャパンは、都内の青山通りに面した「ボルボスタジオ青山」で新型V60クロスカントリーを発表、プレスカンファレンスを開催した。

 木村隆之ボルボ・カー・ジャパン社長は「ボルボの日本国内販売で2014年から4年連続で増加となり、昨年は1万7400台弱、10.4%増と1997年以来21年ぶりに1万7000台超えを記録した。デザインと新世代プラットフォームで刷新されたニューモデルが好評であり、一貫したボルボの安全思想を反映した安全技術が受け入れられている」と述べ、(1)日本市場で右肩上がりの販売を続けていること、(2)その背景に一連のモデル刷新と独創的な安全技術がブランド向上に結びついていること、の2点を強調した。

 ボルボは、日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)において一昨年(2017−2018)がXC60、昨年(2018~2019)がXC40で受賞。日本車を尻目に、輸入車として初となる2年連続の日本カー・オブ・ザ・イヤーの栄冠に輝いたのである。

 そこには、スウェーデンのボルボ・カーズが米フォードグループから離脱し中国の浙江吉利(ジーリー)控股集団の傘下になったのを機に、自社開発による次世代プラットフォームを採用、スカンジナビアデザインにボルボのアイデンティティーである安全技術の追求が一連のニューモデルに生かされてきたことが大きい。