だが一方で、デサントはその説明会で、中期経営計画の最終年度である18年度業績予想の下方修正も発表している。当初の18年度計画は、売上高1700億円、当期純利益100億円だった。

 この下方修正こそが、伊藤忠がその後にデサント株を買い増し、経営関与を強める直接の引き金になった。伊藤忠側がまず問題視したのは、デサントの韓国事業への過度な依存体質だ。

 有価証券報告書によれば、17年度のデサント韓国子会社の純利益は約52億円。デサント本体の純利益の実に91%を占め、近年は9割前後の高い比率で推移している(図2)。中期経営計画を下方修正した主因は、まさに韓国の景気失速にあり、伊藤忠側とすれば、韓国頼みの“一本足打法”経営が露呈したというわけだ。

 それに対し石本社長は「日本事業が利益面で大きく改善し、連結業績に貢献している」と強調する。

 確かにエリア別で見ると、日本の17年度の営業利益は約34億円で13年度に比べ4倍強に増えている。だが伊藤忠側は、「日本のビジネスは実質赤字が継続している」という見方だ。この見解の相違は何が原因か。