ゴーンが日産から
受け取った報酬総額は?

 ゴーン氏の当初の容疑は、有価証券報告書の虚偽記載。年俸を過少に開示しているのではないか、というものだった。では実際のところ、ゴーン氏が日産から受け取った報酬総額はいくらなのか?

 開示ベースの金額は87億8200万円である。これは報酬額が1億円以上の経営陣について個人名を記載することになった「2010年3月期~2018年3月期」に限った合計だ。同期間、日産の社内取締役への報酬総額は149億500万円であり、そのおよそ6割がゴーン氏に支給されたことになる。

 日産はその後、過少記載は92億3200万円だったことを公表しているが、ゴーン氏側は全面否定。特別背任容疑も含めた全容が明らかになるまでは、長い時間を要するのは必至である。

 ゴーン氏は日産株を所有しており、株数と1株配当金で単純計算すると、年俸のほかに11億円(2001年3月期~)を超える配当金も手にしていたと推定される。三菱自動車からの報酬は年間2億2700万円(18年3月期)。ルノーでは年間700万ユーロ(約8億7000万円)超だった。

 所有株数と1株配当金で単純計算すると、日産はルノーに8700億円弱の配当金をもたらしていることになる。ルノーからの資金援助をはるかに上回る。

 利益への貢献も大きい。「2001年12月期~2018年12月期」におけるルノーの当期純利益の累計額は392億ユーロ(約4兆9000億円)。その63%は日産がもたらしたものである。