令和の経済は?
バブル真っ盛りだった平成元年のほうが豊かだった、と思っている人は少なくありませんが、実際には今のほうが日本人の暮らしは豊かになっています(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新しい時代が始まった。まずは、新しい時代の到来を祝おう。今回は、読者が明るい気持ちで新時代を祝えるように、明るい内容の寄稿をしたので、これを読んで明るい気分になっていただければ幸いである。

まずは、拙稿を読んで、令和元年の日本経済がバブル最盛期であった平成元年の日本経済より豊かであることを認識しよう。平成時代の日本経済というと、「長期停滞」のイメージしかないが、それでも経済は成長し、日本人の生活は豊かになったのだ。(久留米大学商学部教授 塚崎公義)

実質GDPは年平均1.3%成長

 平成時代というとゼロ成長のイメージが強いが、実際に統計を見てみると、年平均1.3%の成長を見せている。30年間で4割も実質GDPが増えているわけだ。

 一方で、人口はおおむね同水準であるから、1人当たりで見てもGDPは増えていることになる。つまり、我々の生活は当時より豊かなのである。

 当時は、夜中まで飲んで、タクシーがつかまらないのでもう1軒ハシゴした、という経験をした人も多いだろうし、大企業の独身寮には駐車場に高級車が並んでいたし、とにかく皆がぜいたくをしていた印象が強いが、統計を見る限り、今の方が豊かに暮らしているわけだ。その理由について考えてみよう。

スマホは当時100万円の機器より素晴らしい

 スマートフォンは、今では子どもでも持っているが、バブル期にこれと同じものを買おうとしたら、想像もつかないほどの資金が必要だったはずだ。そもそも当時は存在しなかった技術も多い。