個人・組織が持つ「妄想」を「ビジョン」に落とし込み、その「具現化」までを支援する「戦略デザイナー」のBIOTOPE代表・佐宗邦威さん――。最新刊『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』で注目を集める佐宗さんの対談シリーズも第6弾となる。
今回の対談パートナーは、『人を助けるすんごい仕組み』などの著者であり、最近では世界初のエッセンシャル・マネジメント・スクール(EMS)を創設した西條剛央さん。複雑系の科学にも精通する西條さんは、VUCA時代、複雑系時代を生きるうえで、どのような視点を必要だと考えているのか。(前編/全2回 構成 高関進)

自分の「裏の関心」を把握することの大切さ

佐宗邦威(以下、佐宗) 『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』には、僕自身の「ある妄想」をビジョン化したイラストが掲載してあります。その理由は、不確実で先が見えない時代にどうやって生きていけばいいかを表したかったからです。
「これから先、世の中どうなっていくんだろう……」と不安でグラグラしている人が、世の中との接点をつくりながら地に足をつけて生きていくことが大事だと直感的に思ったんですね。

佐宗氏が書籍の冒頭に掲げているイラスト
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いろんな人に対する反応だけで生きていくと、流されてしまいがちです。そうではなく、自分自身の中の妄想に向き合い、それを形にしながら世に問いかけながら世の中との接点を見つけていくことで、地に足をつけて生きていく、という生き方が大事だと思うんです。

西條さんの『チームの力』や『構造構成主義とは何か』といった書籍を読ませていただき、非常に共感しました。ひと言で言うと、不確実でつながってしまった時代における世の中の捉え方(=哲学)の部分で、似たような世界を見ていると感じたのです。とくに、「関心を中心に、世の中に問いを立てていく」というお考えとかなり似通っているなと思っているんですが、いかがでしょうか?