「アラフォー男性として、と言われてもなんと言っていいか(笑)。普通にテレビを楽しんで見ているだけなので。

 でもなんというか、りゅうちぇるは自分にとってはオネエ枠に近くて、『新人類』という感じで、あまり自分と同じ『男性』という枠では見ていない気がするから、彼が何をするにしても自分の心境にはあまり影響がない。だからその意味では快も不快もない。好きだからやることは応援しているけれども」(Aさん)

 年齢差とジェンダーの在り方が大きく隔たっているため、りゅうちぇるの存在は“ジャンル違い”としてAさんには特段の影響をもたらさないようである。

 同じテレビっ子でも、Aさんほど積極的ではなく「暇があるとテレビをつけてボーっとしている」のが趣味のBさん(40歳男性)は、りゅうちぇるのことをどう思っているのか。

「特に好き嫌いはない。世界観についていけないが、そういうものなのかなと思う。

 また、りゅうちぇるを見て戸惑う自分を発見して、時代が変わっていっていることを痛感する。彼のスタイルを称賛する素養は私にはなく、これは私がおじさんだからっていうのが大きいと思う」(Bさん)

 するとBさんにとって、りゅうちぇるは時代の流れと加齢をBさんに思い起こさせる苦々しい存在なのではないか?

「そう言われるとそんな気がしないでもないけれども……。私がおじさんになっているのも自然の摂理だし、若い世代が台頭するのも自然なことだし、だから別に苦々しくはないかな」(Bさん)

 立派である。時の流れを自然なものとして受け入れている姿勢を、個人的にはぜひ見習いたい。

 蛇足だが、アラフォーでひとくくりにされる年齢層でも内訳は、40代手前と40代に区分できる。いったん40の大台に乗ってしまえば腹がある程度据わるが、40代手前の年齢はもろもろ微妙な心境で、「もうアラフォーと呼ばれる年齢になってしまった」という残念な気持ちと「まだ40代じゃないからギリギリセーフ!」と自分を慰める気持ち、さらに「あと数年で40になるんだ…」という絶望がない交ぜになっている。

 筆者はあと2年で40になるので40代手前アラフォーとしてあがいているが、Bさんはしっかり40歳で首尾よく悟りを開いており、Bさんのような感じ方をしているアラフォー男性を見るにつけ、うらやましくもあり、おそろしくもある次第である。