トイレ混雑の2大原因は?
個室で「スマホ閲覧」も

 まずは、なぜこれほどトイレが混雑するのか、その原因について仮説を立てた。

 その結果、

(1)ピークタイムの個室トイレ利用人数が多すぎる
(2)個室トイレの利用時間が無駄に長い

 の2つにまとまった。

 まず(1)の利用人数が多い状況を改善できないか検証した。特に男性トイレは個室が少ない。しかし、賃貸入居しているビルの共用施設であるトイレの個室の数を増やすのは難しい。そこで、利用時間の分散を図ることはできるかもしれないと考えた。とはいえ、急に催すものに対して「時間をずらせ」というのには限界がある。そのため、とりあえずトイレの混雑時間を周知する掲示物を貼る程度に対応をとどめた。

 では、(2)の利用時間の長さはどうだろうか。もちろん訳あって個室トイレに長居せざるを得ない人もいるが、どうもそんな人ばかりではなさそうだった。

「問題はスマホのようでした」と佐野室長は語る。先述のアンケートでは、「用途外での利用時間が無駄に長い」と感じている人が60%に上り、その半数が「スマホ閲覧」「休憩」を考えられる原因として挙げている。

 個室トイレ利用者の使用時間を短くすることは、何らかの取り組みで改善の余地がありそうだ。そこで、総務チームは、いかに個室トイレでの滞在時間を短くするか、その方法を検討することになった。

佐野室長は大反対した
「トイレ待ちチャイム」を導入

 トイレでスマホを閲覧している人が多いなら、手っ取り早く「電波が届かないようにすればいい」という案が出た。しかし、この案は「個室にいたときに災害があれば連絡がつかなくなるのでは」という安全上の理由からあっさり却下される。

 電波を届かなくする方法以外には、さまざまな意見が出てきた。