しかし、猶予期間の終了後もグーグルがサポートを続けることができるかどうかは不明だ。

 こうした状況もあって、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの通信大手3社は一斉に、ファーウェイ最新機種の販売延期や予約停止に踏み切った。

 ただ米国からの制裁を見越してか、ファーウェイは傘下のハイシリコンで、半導体の内製化を推進。独自の半導体「キリン」を開発し、米国製の半導体に頼らなくともスマホ事業を継続するための下地を築いてきた。

 独自OSについても開発中で、コンシューマー事業グループCEOのリチャード・ユー氏は、「中国国内では今秋、海外でも2020年の第1四半期~第2四半期に提供する準備をしている」と海外メディアに対して22日、語った。

 もともと中国国内では、グーグルのサービスは利用できない。Gメールなどが使えないことは海外市場では痛手になるが、独自OSと独自半導体があれば中国市場は死守できる。スマホ事業を続けていけば、将来、新興国などの海外市場で独自OSを普及させることだって不可能ではない。

 こんな青写真を描いていたはずのスマホ戦略の、根本を瓦解させるような事態が起きた。

 それは、ソフトバンクグループ傘下の英アーム・ホールディングスが、ハイシリコンとの取引停止に踏み切ったからだ。

 アームは半導体の心臓部であるCPU(中央演算処理装置)を設計し、その“設計図”を半導体メーカーに提供することに特化した、IP(知的財産)を武器とする企業だ。

 英国企業だが、米テキサス州オースティンやカリフォルニア州サンノゼに設計開発拠点を設けている。米国はファーウェイへの制裁措置について、「米国由来のものが25%を超えると制裁対象」としており、このルールに抵触したとみられる。