スターバックスは来年までにプラスチック製ストローを全廃する計画だ。配車サービスのリフトは同社のサービスを「カーボンニュートラル」にするとしている。菓子メーカーのモンデリーズは2025年までに包装紙をすべてリサイクル可能素材に切り替えるという。そしてゴールドマン・サックスは社内での紙コップの使用を禁止した。しかし、こうした姿勢が顧客や株主や従業員、もしくは環境に恩恵をもたらすという確証は乏しい。スターバックスの使い捨てプラスチック製ストロー廃止を考えてみよう。それでプラスチック廃棄物が減ると考えられているのだろう。しかし、プラスチック廃棄物に占めるストローの割合はわずかだ。ある推計によると、海に流入するプラスチックは年間800万トンに上るが、そのうちストローが占める割合は約0.025%に過ぎない。そして、ストローを使う必要がなくなるというスターバックスの新しいふたは、ストローより多くのプラスチックを使う。そのふたは表向きは再生可能だが、顧客はカップからふたを取り外し、それをリサイクル用ごみ箱に捨てなくてはならない。一体、誰がそれをするだろうか。
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