日本人が食べる烏賊の量は、実に世界全体の消費量の1/3以上を占めるそうです。

 あの形を忌み嫌って、烏賊・蛸などの頭足類を全く食べない国も多いために日本が抜きん出るのでしょうが、それにしてもすごい量です。

烏賊のたらこ和え
【材料】烏賊(刺身用)…1杯/たらこ…50g/生わかめ…50g
【作り方】①烏賊は皮を剥いて格子状の切り目を入れ、3cm角に切り、さっと熱湯にくぐらせて冷水に取る。生わかめは洗って食べやすい大きさに切る。②たらこは皮を取って魚卵をほぐし、水気を切った1と和える。

 烏賊には、アデニル酸とグルタミン酸の相乗効果による独自の旨味成分があって(鯣《するめ》の表面の白い粉がそうです)、おいしいのはもちろん、食べ方のバリエーションの豊富さに、日本人の烏賊好きの理由があるように思います。

 江戸時代初期に刊行された『料理物語』という料理の専門書に、烏賊の食べ方として、「うのはな。なます。さしみ。なまび。かまぼこ。に物。青あへ。其他いろいろ。同小いか。すいもの。同するめ。水あへ。色々」とあり、昔から多彩に調理されたいたことが分かります。

 江戸の屋台では、「烏賊焼き」や「烏賊の天麩羅」が売られていましたし、烏賊を焼いて山椒の若葉と醤油で和えた「焼き烏賊の木の芽和え」は、江戸っ子か好んで食べた料理でした。

焼き烏賊の木の芽和え
【材料】烏賊…1杯/木の芽…10枚/醤油…大さじ3
【作り方】①木の芽をすり鉢ですりつぶし、醤油を入れて混ぜておく。②烏賊は皮を剥いて3~4cm角に切り、格子状に切り目を入れて焼く。③1に2を入れて和える。

 また我が国では、収穫した烏賊の半分が鯣《するめ》・塩辛・一夜干し・さきいかなどの加工品として消費されています。

 中でも鯣の歴史は古く、平安時代中期に編纂された『延喜式』という朝廷運営マニュアルに、鮑・鮭・烏賊が諸国より献上されたとあります。

 この三品は、どれも干物だと思われますので、烏賊とは鯣のことでしょう。