中東オマーン湾で石油タンカー2隻が攻撃を受けて以降、出航を見合わせる貨物船が増えているほか、超大型タンカー船の運賃が最大50%上昇するなど、中東の原油市場に混乱が広がっている。海運ブローカーやタンカー所有者が明らかにした。中東近辺を航行する石油輸送船を巡るリスクが高まっている実態が改めて浮き彫りとなった。  海運サービス会社ブレーマーACMのタンカー専門アナリスト、アヌープ・シン氏は「船主は中東にタンカー船を派遣することに消極的になっており、派遣する場合には上乗せ料金を要求している」と話す。  乗組員や貨物の安全に加え、船主にとっては船舶保険の保険料値上がりも心配の種だ。