終身雇用崩壊時代の
「市場価値」の磨き方
大企業のトップから「終身雇用制度はもうもたない」という趣旨の発言が出てくるようになり、大企業の社員であっても自社内での評価だけでなく、人材市場における自分のキャリアの価値を意識せざるを得なくなってきました。
では、自分のキャリアをどう評価したらいいのか。まず、私が皆さんにお勧めしている方法は年に2回、定期的に「振り返り」を行うことです。たとえば、ゴールデンウィークと冬休みにそれぞれ1日か少なくとも半日、時間を確保し、できれば非日常的な空間でじっくりと半年間の仕事について自身でレビューをするのです。
場所は落ち着いたカフェやビーチの木陰など、できるだけ普段とは異なる環境がいいと思います。家族と旅行に出かけ、1日だけ静かなホテルで1人にさせてもらうのもいいでしょう。
そのとき、単に半年を振り返るだけではなく、職務経歴書のマスターバージョンを作成したうえで、その期間内に行った新しい取り組みやチャレンジ、成果を追加していくことが重要です。
私自身も経験があるのですが、いくら詳細に振り返っても職務経歴書へ新たに追加する情報がないときがあります。それは要するに、その半年間はたいした仕事をやっていなかった、ということです。
もちろん、関わっているプロジェクトがまだ途上で結果が出ていないという場合もありますが、それでも「これは進行が遅すぎる」「もっとこうすればよかった」などと、自分を客観視することで問題点や改善点が見えるようになり、収穫があるでしょう。