1兆0501億円も金額を増やした
ソフトバンクグループ

 1位はソフトバンクグループ(SBG)で、18年度の営業利益は2兆3539億円。前年度比で1兆0501億円も増加させている。

 営業利益はランキング12位のトヨタ自動車(2兆4675億円)に匹敵する高い水準となった。ただ、SBGの営業利益は、ファンド事業が過半を占めている。同社は普通の事業会社とは少し異なり、現在、投資会社に変貌を遂げていることには注意を払うべきだろう。先ほど営業利益の説明で“基本的に”とわざわざ書いたのは、このためだ。

 同社のファンド事業は、10位にランクインした子会社ソフトバンクの通信事業を上回る規模になっている。中国の配車アプリ滴滴出行や米ウーバー・テクノロジーズといった投資先の含み益が膨らんでおり、営業利益を押し上げた格好だ。

 ただ、このファンド事業には未実現利益が含まれるため、SBGの今後の営業利益は株式相場次第で大きくぶれることになる。積極的な投資姿勢の裏側で、巨大化している有利子負債の存在も頭に入れておきたい。

 3位のソニーは、1600億円近く営業利益を増やした。2年連続の最高益更新だ。かつてはテレビやカメラなど電機が収益の柱だったが、近年はゲームや音楽といったコンテンツ事業の拡大が目立つ。プレイステーション4ではダウンロードによるソフト販売比率が年々高まるなど、採算も向上。原材料費や輸送費、在庫を抱える費用などが節約できる。

 7位の昭和電工は、1022億円の増額。黒鉛電極の値上げで爆発的に営業利益が伸びた。黒鉛電極は、電気炉で鉄くずを溶かすのに使うもの。中国の環境規制の影響で、18年は販売価格が前年の4倍程度に跳ね上がり、大きな恩恵を受けた。

 13位の信越化学工業は、668億円増。世界シェアトップの半導体シリコンウエハーと塩化ビニール樹脂の採算改善が寄与した。

 15位のファーストリテイリングは、597億円の増額となった。中国や東南アジアでの積極的な出店が功を奏し、海外で収益を大きく伸ばした。ユニクロ事業については、年間の海外売上高が初めて国内を上回った。同社の成長は「新しいステージに入った」(柳井正会長兼社長)とみてもいいだろう。

 今回ベスト20に入った会社のうち、2年連続で営業増益だった会社は、4位の小松製作所や9位の日本製鉄など17社あった。3年連続で増益を達成したのは、17位の日本電信電話や20位の東海旅客鉄道などの7社。過去の数字も眺めてみると、会社の経営状況がより把握できるはずだ。

 一方、営業利益を売上高で割って計算する売上高営業利益率(18年度)を見ると、5位の国際石油開発帝石の48.8%を筆頭に、2桁%の会社が14社あった。ランキングの中で気になる会社があったら、金額だけではなく利益率も併せてチェックしてみよう。

(ダイヤモンド編集部 清水理裕)