アメリカのスクールカーストは、役割がかなり細かく設定されていて面白い。

 例えば、トップに君臨するのはスポーツマンでアメコミヒーロー的な“jock”と呼ばれる男子生徒と、チアリーダーなどをやっていてルックスが良く、活発な性格の“queen bee”と呼ばれる女子生徒。

 その下に彼らを取り巻く“sidekicks”や、カーストトップのコバンザメ的恩恵にあやかろうとする“pleaser”などがいて、カースト最下層は“Nerd”と呼ばれる、日本でいう“陰キャ”集団が占めており、この中でもさらに細かく“geek”や“brain”といった区分がある。ほぼ全ての人を、このカーストのどこかに当てはめることができるであろうという感がある。

 日本のスクールカーストではここまでの細分化は行われていないが、思春期の男女がひと所に集められて「さあ、集団生活しよう」となれば、何かしらの序列が自然に発生するのは日米ともに同じである。そしてこの身分制度のポイントは、自分が最初に振り分けられた階級のまま在学期間を過ごし卒業を迎えるところである。

 つまり、「望まざる階級」に属してしまった場合は、教室における青春がずっと暗黒に彩られることになる。

 スクールカーストが原因で同窓会に行きたくないと思う人は多いようである。

「学校は別に嫌いではなかったけど特に楽しかった思い出もないので、わざわざ(同窓会に)行きたいと思えない」(Aさん・35歳男性)

 Aさんはカーストで中層に位置していたらしい。「久しぶりにみんなの顔が見てみたい」くらいは思わないのだろうか。

「ちょっと見てみたい程度の好奇心はあるけど、そのために自分をその場にさらしてまでする労力は湧いてこない。同窓会とはいっても、結局それが楽しめるのは当時からカースト上位に属していた人が中心で、自分が参加したところでただの烏合(うごう)の衆になるのは目に見えている。

 会が終わった帰り道で、『上位のあいつらは変わらず楽しそうだったな』と考えている自分を容易に想像できる。それはあまり面白くない」