――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  貿易摩擦による中国経済への打撃が直近のデータで露呈したが、これは一段と深刻な景気低迷という症状の一つにすぎない。つまり、中国の国家主導による成長モデルが失速しつつあるということだ。景気後退(リセッション)や危機が差し迫っている訳ではないにしても、長期的な影響は深刻だ。中国は方向性を変えない限り、決して豊かになれないかもしれない。  4-6月期(第2四半期)の中国国内総生産(GDP)は6.2%増と、伸びは約30年ぶりの水準に落ち込んだ。