ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は、韓国やオーストラリア、中米の事業部門の売却を検討している。アジア部門の新規株式公開(IPO)を中止したことで、負債圧縮に向けた代替策を模索している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。上場を中止したアジア部門では韓国とオーストラリアが主な市場で、それぞれ「カス」、「ビクトリアビター」などのビールを販売している。関係者によると、ABインベブは資産売却により少なくとも100億ドル(約1兆0800億円)を調達したい考え。関係者は、米プライベートエクイティ(PE)会社KKRが5月、アジア資産の一部取得を打診したと明かした。KKRは以前ABインベブから韓国部門を買い取り、2014年に58億ドルで同社に再度売った経緯がある。また同月、アサヒグループホールディングスがABインベブのオーストラリア部門の取得に関心を示したという。
ABインベブ、韓国・豪事業など売却検討 IPO中止受け
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