退職金と守りの老後運用術#2
Illustration by Saekichi Kojima

あなたの退職金と老後のおカネを守り、活用していく方法を紹介する「退職金と守りの老後運用術」特集(全9回)。第2~5回は、徹底取材に基づいた業界別110社121ケースの「禁断の退職金実額」をお届けする。その初回となる第2回は、金融・証券・保険業界の退職金実額に迫る(「週刊ダイヤモンド」2019年7月27日号を基に再編集)

55歳以降は給料が6割減と
銀行「たそがれ研修」で聞く

「ついに俺の番か」。あるメガバンクのOBはそう覚悟したという。

 銀行には「たそがれ研修」と呼ばれる、45歳前後の社員への研修がある。要は、会社を辞めるまでと、その後の生き方について考えさせるセミナーだ。

 それぞれの退職金の見込み額から、果ては老後に趣味を持てといった話まで幅広い。とりわけ、メガバンクは多くの場合、出世レースに敗れた者が50代前半で出向や転籍といった社外への転出を迫られるため、その心構えをさせることが重要なテーマでもある。

 研修を受けた冒頭の男性は、関連会社への出向で55歳以降給料が6割に減らされると聞いた。結局、給料減に耐えられず、自身で転職先を見つけてくることで、収入を保つことに成功した。

 銀行といえば高給取りのイメージがあるかもしれないが、出世競争も激しく、“途中退場”もある。それ故か、退職金についても多くの銀行OBが「それほどでもない」と口をそろえる。特に、退職金の額には出世の差が大きく影響するようで、メガバンクでも非管理職だと2000万円に届かないような例もある。

 さらに、退職金は減少傾向にあるようで、前出の図にあるようなみずほ銀行の支店長で5200万円という額は、今は望めない水準だという。

 それでも、その他の地方銀行などと比べると高い傾向にあるようだから、ぜいたくは言っていられない。