これに対し、日本でも他のメーカーはマイルドハイブリッドの投入を強めているが、ここへきてドイツ勢やボルボも「EV転換政策」を進める中で、48V制御によるマイルドハイブリッドに力を入れてきている。

 日本各社のマイルドハイブリッドも含めて、12V制御の補助モーターが発電と動力アシストを行っているケースが主流だが、欧州勢は、コンチネンタルやボッシュといったメガサプライヤーが48Vシステムの開発・生産を積極展開し、欧州メーカーはこれを採用してHV戦線に対抗してきたのだ。

 いずれにせよ、マイルドハイブリッドは燃費改善効果でフルHVの7割程度とされるが、生産コストでは3割抑えられるという。構造が簡単で低コストであるのが利点だ。

これから注目される
中国のEV市場

 日本ではフルHVにマイルドHVが混在化する中で、トヨタが先行したフルHVが主流だが、今後注目されるのが、世界最大市場である中国でのHVの行方である。

 中国は地場メーカーのEV育成も含めて、政府の国策として「NEV規制」をスタートさせたが、EVの普及には多くの課題を抱えていることで中国の地場EVメーカーが厳しい経営を迫られている実情がある。

 このため、前述した通り、急きょNEV規制の外にあったHVを組み入れのを検討することを発表したのだ。

 これにより、中国のHV市場の動きが注目されることになる。

 すでに、トヨタは中国地場メーカーなどを意識したHVの特許無償公開を行ったし、中国に強いVWなど欧州勢も48V制御のマイルドHVの積極展開を進めている。

 当面、EV大転換よりもHV戦国時代を勝ち抜くことが、自動車各社の大きなテーマになっているのだ。

(佃モビリティ総研代表 佃 義夫)