リスクの高い住宅ローンが復活しつつある。住宅ローンが数十年に一度あるかないかの最悪の金融危機を引き起こしてから10年余りたつが、その後に導入された厳格な融資基準が緩み始めている。信用度の低い人や債務水準の高い人、従来の雇用形態に就いていない人でも融資を得るのが容易になりつつある。そうしたローンは呼び名が変更されている。おおむね使用されなくなった呼称が「サブプライム」と「オルトA」だ。これらは多くの借り手が所得や資産を偽っていたことから、「うそつきローン」とも呼ばれていた。現在は「非適格」または「非QM」ローンと呼ばれている。借り手の返済能力を上回るローンが組まれるのを防ぐため、米消費者金融保護局(CFPB)が金融危機後に設定した基準を満たしていないためだ。
米住宅ローン市場にリスク再来、融資基準の緩みで
金融危機から10年余り、「非適格」ローンが増えつつある
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