香港デモが企業に迫る選択:従業員か中国かPhoto:Reuters

 香港の会計事務所の従業員たちが反政府デモを決行する前日、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の幹部らは自社が不利になるような行動は避けるようスタッフに警告した。

 PwC中国法人会長のレイムンド・チャオ氏は22日、従業員宛ての文書で、「個人の行為を通じて、当社の姿勢を誤って伝えたり、評判を落としたりしないことは重要だ」と述べた。

 3カ月目に入った一連の抗議活動は、中国政府に対して香港の自由を訴えるものだ。企業に失敗は許されない。

 中国のある高官は香港の資産家や実業家に対し、香港政府を公に支持するよう求めるとともに暴力的な抗議活動を非難するよう強要した。

 キャセイパシフィック航空では、本土からの圧力がルパート・ホッグ最高経営責任者(CEO)の辞任につながった 。アリババグループ・ホールディングは、 市場や政治の情勢が適していないことを理由に香港上場を延期した。