• 忍び寄る脅威にどう備えるか• 忍び寄る脅威にどう備えるか破局シナリオというものは、必ずしもハリウッド超大作のような仰々しさ、スピード感、大迫力を伴っているわけではない。目下の最大の脅威は、動きが遅く目立たないものばかりだ。米中間の貿易戦争は、世界に不況をもたらしてグローバル化を白紙に戻すような全面対立につながる恐れがある。日本型のデフレ不況は米国や欧州に広がるかもしれない。また、国家支援のハッカーが重要インフラをまひさせ、信頼を損ね、サイバー戦争を引き起こす可能性もある。憂慮すべきニュースをよそに、ある程度楽観的な見通しが続いてきたことの原因は、比較的健全な米国経済と、世界の中央銀行の金融緩和姿勢である。しかし、それがまさに、一部のストラテジスト、ファンドマネジャー、ファイナンシャルアドバイザーが、「サバイバル用投資商品」を検討し始めている理由でもある。レノックス・ウェルス・アドバイザーズの最高投資責任者、デービッド・カーター氏は、「ポートフォリオ全体のリスク削減に取り組むのは、7年か8年ぶりのことだ。貿易戦争がエスカレートするにせよ長引くにせよ、リスクを取ろうという心理が消滅する成長なき世界という悪影響が生じる。世界各国の中央銀行はセーフティーネットを提供しようとしているが、それは穴の多い小さなネットだ」と述べている。
【バロンズ】破局シナリオ別のポートフォリオ
現実味を増す3つのシナリオを検討
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