年金改正は、制度維持のために必要不可欠

 また、別のページには「60歳支給を続けると、厚生年金の保険料率は、平成32年度になると月給の31.5%にアップ」という大見出しがある。本文も引用しよう。

「公的年金の保険料をいくら支払っているのか、あなたはご存じですか。
 平成元年(1989年)の改正以降、厚生年金や国民年金の保険料がどう変わってきたのかを見てみましょう。
 まず、厚生年金の保険料です。
 男性の場合、保険料率は標準報酬の12.4%でしたが、平成2年1月では14.3%、平成3年1月以降は14.5%とアップしています。
 この保険料は、徐々に引き上げられていき、平成32年には、26.1%になる見通しです。
 ただし、この数字は、将来、現行の60歳支給を65歳支給にした場合の試算であり、60歳支給を続行した場合は、平成32年度には、なんと31.5%の高率となる見込みです。(以下、省略)」

 少し解説すると、1991年当時は60歳から年金受給がスタートしていた。その後の改正を経て、現在、満額受給(老齢厚生年金+老齢基礎年金)は65歳スタートとなっている。

 そして、今年度の厚生年金保険料は、26.1%でもなく、31.5%でもなく、18.3%である(保険料は労使折半)。

 年金制度が破綻しないよう、年金の水準が大幅に減らないように、国(厚生労働省)が制度改正を行ってきたことがわかる。

 もちろん、少子高齢化が本格的に進むのはこれから。年金財政を楽観的に考えることはできないが、今度、実施されるであろう制度改正を前向きに受け止め、自分でできること(老後資金作り)をコツコツはじめるのが、一番の処方箋だ。

(株式会社生活設計塾クルー ファイナンシャルプランナー 深田晶恵)