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 今年第2四半期の中国の経済成長率は、公式統計では6.2%となった。これは政府の目標値に近く、過去4年半の各四半期の数値との差は1ポイント以内になっている。

 数カ月前に人工衛星でモニターされた中国各地の産業中心地の状況は、世界最大の貿易国である同国の一部で経済が縮小していることを示唆していた。製造分野の多国籍企業が考案した中国の鉱工業生産の指標は、公式統計よりも低い伸び率を示している。また、旧正月後に職場に戻った労働者の数の推計に利用される検索エンジン大手の指標は、前年同期に比べ、著しく低い数値を示した。

 これらのことから導き出される結論は以下のようなものだ。中国経済は崩壊に向かってはいないが、公式の数字よりも悪い状態にあることは、ほぼ確実である。中国の国内総生産(GDP)を詳細に分析している一部のエコノミストは、実際の成長率は公式統計を最大3ポイント下回るとみている。こうした推計は、企業利益、税収、鉄道貨物の動き、不動産販売など、中国政府が不正操作することが難しいとみられる分野の指標を基に導き出されたものだ。

 昨年13兆ドル(約1390兆円)超のGDPを記録した中国は依然成長を続けている。代替データもそれを裏付けているが、製造業などの分野では、減速傾向が明らかになっている。代替指標は多くの場合、公式統計の先行指標になってきた。このことは、中国当局が直面する課題の深刻さを物語っている。