今、社長の人も、これから社長を目指す人も、さらにレベルアップ、スキルアップするためには、何をどうすればいいのでしょうか? 人気コンサルタント小宮一慶氏の最新刊『社長の成功習慣』(ダイヤモンド社、9月5日発売)は、経営者になる人にぜひ身につけてほしい50の行動習慣について解説した社長のための教科書です。本連載では、同書から抜粋して、経営者としていっそう成長するためのポイントについてお伝えしていきます。

競合他社との違いを分析する際は、Q(クオリティ)、P(プライス)、S(サービス)で比較してみるPhoto: Adobe Stock

自社と他社の違いを分析する際は、
Q、P、S」で分解してみる

 環境の変化を読んで正しく方向づけをするためには、競合他社と自社との違いにも常に目を向けておく必要があります。

 自社と他社の違いを分析する際、私は「Q、P、S」で分解するフレームワークを用いています。

  Qはクオリティ(品質)、Pはプライス(価格)、Sはサービスです。

 QPSでは、「S(サービス)」については少し説明が必要です。

  企業がお金をいただく商品・サービスはすべて「Q(クオリティ)」です。当社のコンサルティングサービスはお金をいただくのでQです。「S(サービス)」はお金を受け取らないその他の要素です。

 たとえば、「知り合いがそこで働いているから」「お店が近いから」「品揃えが多いから」などといったものですが、ある企業の商品やサービスを選択する際、その理由が商品やその価格以外であることがあります。それら、お金を支払わない要素はすべてその他の「S(サービス)」です。

 お客さまは、QPSの組み合わせで商品・サービスの購入を決めます。みなさんの会社の商品・サービスを選ぶのか、それともライバル企業の商品・サービスを選ぶのかはQPSで比較した結果です。

 ですから、方向づけを判断するにあたっては、お客さまがどんなQPSを求めているのかはもちろん、ライバル企業のQPSを正しく理解することが欠かせません。