部下と一緒にライバルを分析するメリット
なお、ライバル企業のQPSを研究する際は「部下と一緒に」やるのがコツです。
たとえばライバル企業で売れている商品があったら、それがなぜ売れているのか、部下とともにQPSに分けて分析します。
売れている理由は利便性なのか、新規性なのか、あるいは価格が安いからなのか?
分析すれば「どうすれば売れるのか」を自分で考える力がついてきます。このような取り組みは、部下にも経営に関心を持たせるチャンスにもなるのです。
ただし、部下にだけ分析させるようなことをしてはいけません。まず、自分なりの「仮説」をしっかり持ったうえで、部下の意見を聞くのです。この際には、次の「素直さ、謙虚さ」が大切になります。
「素直さ、謙虚さ」は、あるがままにライバル企業を見るために必要な態度です。
たとえば、ライバル企業を「どうせ大したことはない」と見下したり、あるいは「あの企業に勝てるわけがない」と卑屈になったりしていると、見えるものも見えなくなってしまうことがあります。
どんな企業のどんな商品やサービスにも、良いところもあれば悪いところもあります。それをありのままに把握し、良いところを取り入れるという姿勢を持つことが重要です。
この「あるがままに把握する」というのは、簡単に見えてなかなか難しいことでもあります。ものごとを単純に見てしまいがちな人は「白か黒か」「0か1か」で考えがちだからです。
しかし実際には、0と1の間には0.33もあれば0.75もあります。0.33を「0」、0.75を「1」などと単純化して見ているとすれば、それはありのままに把握しているとはいえません。0.33はあくまで0.33です。
ライバル企業のQPSを分析するときは、「素直に、謙虚に」「あるがままに」見るという姿勢が大切です。
【行動習慣Checkリスト】
・現場に足を運ぶ、専門性を持つ
・部下と一緒にライバル企業のQPSについて議論する
・ライバル企業のQPSを素直に、謙虚に、あるがままに見る