英語人口の80%はネイティブじゃない!?
さらに世界経済フォーラムでは、英語のネイティブ人口は4億人未満と紹介しています。なんと世界の英語人口約15億人のうち、英語ネイティブはわずか20%程度しかいないというのです。じつに英語人口の80%は英語を第二言語として使用している「非ネイティブ」なのです!
私は大学卒業後、英語を日常的に使用して、20年以上グローバルな仕事に関わってきました。そして、外資系コンサルティング会社デロイト コンサルティング、アクセンチュア(旧アンダーセン コンサルティング)、マイクロソフトを通して、15か国以上の外国人チームをマネージしてきました。現在働いているマイクロソフト シンガポールには60近くの国籍の人たちが働いています。
私の経験からみても、アメリカ・イギリス・オーストラリアなどの英語を母国語とする「ネイティブ」は少数派です。そして、シンガポール・マレーシア・タイなどの東南アジア、中国・インド・韓国などのアジア、フランス・ドイツ・オランダなど、世界中の多くの非ネイティブの外国人たちが英語で仕事をこなしています。
英語人口の80%は非ネイティブ―多くの非ネイティブは文法や発音が不完全でも気にせず会話をしています。あなたが間違った英語で発言しても誰も気に留めません。それがビジネス英語の実情なのです。
非ネイティブの英語が世界標準の英語!?
仕事柄、契約資料や提案資料といった少々難解なものを英語で作ることが多く、日々、多くの外国人たちと議論しながら作成しています。
そのなかで、非ネイティブの英語が世界標準の英語となっていることを体感してきました。確かにネイティブは英語の発音はきれいで流暢に話し、多くの表現を知っています。しかし、非ネイティブが英語でメッセージを効果的に伝えるのを何度も目にしてきました。
英語を公用語としない国に生まれても英語を巧みに使い、世界で活躍するリーダーはたくさんいます。世界で活躍するビジネスリーダーたちにも、英語非ネイティブの人は多く、彼らはネイティブとは明らかに異なる英語であっても、明確に考えを伝えて、まわりの人々を動かし、世界を動かしているのです。
繰り返しになりますが、英語人口の80%は非ネイティブであり、今では私たち日本人と同じ非ネイティブの使う英語が世界標準の英語となりつつあります。さらに、非ネイティブの人口は増え続けています。
だからこそ、ネイティブのように早口でペラペラと、きれいな英語を話せないと怖じ気づくのではなく、まずは英語人口の80%の非ネイティブとして、英語を実用的に使いこなせるようになることを目指す必要があるのです。