米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の工場で30日にわたり続いているストの解消に向け、同社と全米自動車労働組合(UAW)はハイレベル協議を実施するなど歩み寄りを見せ、新しい労使契約で合意に近づいている。事情に詳しい複数の関係者によれば、GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は15日朝、スト開始以降で初めてUAW関係者と顔を合わせて話し合いを実施。UAWのゲイリー・ジョーンズ委員長に加え、バーラ氏の右腕の1人として知られるGMのマーク・ロイス社長も会議に出席したという。GMとUAWは先週、お互いへの批判を公に繰り広げていたが、ここ数日の交渉では賃金や新規雇用者の給与水準など課題となっていた部分で進展が見られたと関係者らは話す。またUAW幹部が労働契約に関する最新の情報を共有する目的で全米各地の工場関係者を17日にデトロイトに招聘(しょうへい)するなどの展開も見られている。