原氏は「事実無根」として毎日新聞を名誉毀損で訴えている。裁判は進行中だ。

 毎日新聞はほかにもこの問題で、ワーキンググループが特区ビジネス社からヒアリングしたことを諮問会議が「非公開」の扱いにしたことなどに対して、情報公開のプロセスで情報の「隠ぺい」や「虚偽記載」があったのではと、疑問を呈した。

 これに対して、諮問会議側は、7月17日、八田達夫・特区WG座長らの共同抗議声明を発表。

 八田会長は、9月30日に行われた国家戦略特区域諮問会議でも強い調子で反発した。

「毎日新聞が特区制度に関して誤った報道を続けております。例えば、特区は特定の新規参入者に特権を与える制度だという前提に基づいた報道をしています」

「さらに、取材と称して、規制改革の提案者の自宅を訪問して提案者を怯えさすというような事態が続いています。結果として、毎日新聞は、業界団体や既得権者を守る活動を続けています。これは、もはや報道機関としての正当な活動ではなく、特区の運用に対する妨害であります」

 この問題では、経産省で原氏の先輩だったという岸博幸・慶大大学院教授が、ダイヤモンド・オンラインで、『毎日新聞が執拗に続ける「イジメ報道」について考える』(6月21日)、『毎日新聞の戦略特区WG追及は「報道の自由」を超えた暴走ではないか』(8月19日)と、原氏を擁護する立場で取り上げている。

「助言・支援」は本来業務
「非公開」は提案者を守るため

 原氏と特区ビジネス社との関係や金銭の授受や会食の真相は裁判でいずれ明らかになるだろうが、双方のバトルの根本は、「国家戦略特区」制度をめぐる認識の違いからくるものだ。

 一連の毎日新聞の記事は、特区の仕組みについて重大な誤解があると筆者は考えている。