スキルアップを目指すビジネスマンたちが足しげく通うセミナー。ビジネス関連以外にも、自己啓発やアートなどちまたには多種多様なテーマのセミナーが溢れている。セミナー業界は今や、完全なる飽和状態なのだ。そんな状況がひと目でわかるのが、集客ポータルサイト。集客ツールであるポータルサイトをのぞけば、その数の多さに驚かされるとともに、セミナー業界の“闇”を垣間見ることができる。(清談社 島野美穂)

申し込み直後から
キャンセル料が100%!?

セミナー業界は今や、完全なる飽和状態です。
セミナー主催者が集客のために使うポータルサイトをのぞけば、怪しいキャンセルポリシーや告知文が散見される(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 セミナー主催者は、集客の販路としてポータルサイトを利用する。セミナーの情報をポータルサイトに掲載すると、興味を持った客がサイト経由で申し込みができるという流れになっている。

 ところが、集客ポータルサイトによっては、規約が曖昧なところも多く、セミナーの内容に関しては“すべて主催者におまかせ”であることが珍しくない。そのため、通常では考えられないような告知文が載っている。
 
ある集客ポータルサイトには、
『今回は少人数での開催になりますので、キャンセル料は50%にします』
『講座お申し込み直後から、キャンセル料100%いただきます』

 といった、いかにも怪しいキャンセルポリシーをいくつも確認することができた。しかもキャンセルポリシーがあればまだ良心的で、参加費が100万円以上するにもかかわらず、キャンセルポリシーが一切書かれていないセミナーもあった。

 また、あるセミナーの告知を見ると、最初は8人の募集だったはずが、突如20人の募集に変わり、参加費も数十万円規模で変更していた。企画段階ならまだしも、詳細をオープンしたあとに、参加費が数十万円単位で変わるというのは、不安しか感じられない。

 ところが、現実にはこうした事実を知らずに参加してしまう人間もいるのだ。 セミナービジネスに詳しい株式会社エッセンシャルの相馬一進氏は、集客ポータルサイトに集まる人々を、「情弱連合」と呼ぶ。

「集客ポータルサイトを利用するセミナーの主催者も参加者も、みんなあわせて情報弱者です。上記のような怪しい告知文は、普通の人なら当たり前に避けます。ところが、『集客ポータルサイトに載っているセミナーだから安心』と思っている人々が一定数いるのが事実です」

 相馬氏によれば、集客ポータルサイトを利用するのは、「集客方法を学んでいないセミナー主催者」だという。

「まともなセミナー主催者は、ポータルサイトを利用せずに集客できます。利用するのは、自力で集客できない主催者が、使えるツールはすべて使えという気持ちで利用しているにすぎません」