「口座番号を伝えていた」と証言したのは、福井県内の原発の業務に10年以上従事していた関電OB。今回の原発マネー還流問題について「氷山の一角。関電は全容を明らかにしていない」と憤る。

 また森山氏は高浜町で大きな影響力を持っており、「通称Mさんと呼ばれた森山氏は、原発を安定的に運営するためには気を使わなければならない人だった」と明かす。

 さらに関電は森山氏が顧問を務める吉田開発を優遇し、事実上、特定の企業に工事を発注する「特命発注工事」について、吉田開発の“特別予算枠”を毎年のように設けていたという。

 関電の現役社員やOBの証言を通じて、高浜原発を巡る関電、吉田開発、森山氏の“黒い”関係が浮かび上がってきた。

 10月21日(月)から全5回の連載でお届けする特集「関西電力 炎上!」では、原発マネー還流問題が引き起こす関電崩壊シナリオや、全電力会社を巻き込んだ原発再編の行く末などを解き明かす。

>>【連載第1回】:関電事件でOBが新証言、森山元助役に「幹部は口座番号を伝えていた」