「辛い仕事は外国人」という
甘い考えは通用しない

「外国人留学生、就職過去最多 18年2万5千人、人手不足」(共同通信10月23日)

 出入国在留管理庁によれば、日本の大学や専門学校を卒業後、日本国内で就職するために在留資格を変更した外国人留学生が2013年の2倍以上、過去最高の2万5942人に上ったという。では、留学生はどこへいくのかというと、全体の93.2%は日本企業でエンジニアや経理担当などとして働く在留資格に切り替えたという。要するに、これからの外国人留学生というのは、コンビニや外食チェーンではなくてはならない存在として活躍し、学校を卒業したらしたで、今度は日本企業でも戦力になっていくというわけである。

 それはつまり、多くの日本人が無意識にイメージしている「辛い体力仕事は外国人労働者、ラクで頭を使う仕事は日本人」という構造が、将来的にはガラガラと音を立てて崩れていく、ということでもあるのだ。

 断っておくが、筆者は「日本人の仕事が奪われるので外国人労働者を入れるな」などと言いたいわけではない。人口減少していく日本では、これから消費も労働力も、あらゆる面で外国人の力を借りなくてはやっていけないのは事実だ。そういう意味では、外国人観光客をドシドシと呼び込むのと同様に、外国人の人材にもドシドシ働いてもらうのは避けられないと思っている。

 ただ、いい仕事がありますよ、と外国人に来ていただくのなら、言葉や経験で足元を見て、日本人が嫌がる低待遇・低賃金労働を押し付けるのではなく、働き先をしっかりと整備をすべきだと言いたいのである。

 例えば、福知山市の会社で技能実習生として働いたベトナム人女性は、日本語があまりわからないことに付け込まれ、最低賃金以下で働かされたうえ、いわゆる「過労死ライン」を超える残業をさせられた。また、逃げないようにとパスポートまで没収されたという。

 なぜこのようなブラック企業が多く存在するのかというと、市場に対して事業者の数がバカみたいに乱立しているからだ。非効率で規模の小さな企事業者が多すぎるので、事業者同士で価格競争が激しくなる。そのしわ寄せが低賃金となって、労働者に押し付けられているのだ。

 この負の連鎖を断ち切るには、事業者を「淘汰」していくしかない。低賃金しか払えぬような事業者は潔く廃業してもらうか、より大きな事業者とくっつく。市場に見合った適正な事業者数になるため、整理・統合を進めていくのだ。

 残念ながら日本の産業はほとんどそれができていない。多すぎる事業者が乱立して、もはや限界だとずいぶん前から悲鳴が上がっていたのに、それをどうにか乗り切るために、弱者を犠牲にして延命する。要するに、中小零細の経営者が生き残るため、労働者を低賃金でコキ使うという悪循環から脱せないのだ。

 そんな日本のブラックな産業な構造を象徴するのが、コンビニだ。