当然、日本自動車工業会の豊田章男氏も責任を強く感じているはずだ。そうした中、今回の東京モーターショーは「OPEN FUTURE」と掲げ、クルマだけでなく「暮らしの未来」にまで領域を広げることを表明した。そして、その象徴とでもいうように、トヨタが率先して斬新な展示を行ったといえるだろう。

 これが成功すれば、モーターショーは市販予定車やコンセプトカーを並べるというだけでなく、さらに一歩進んだイベントとなることだろう。

 個人的には、こうしたチャレンジをトヨタという最大手が行ったことに感銘を受けた。何事も挑戦にはリスクがつきものだ。今回の斬新な展示も、来場者から酷評される可能性もある。

 そうした姿勢は、本来は王者を目指す者のもの。王者ではない。しかし、日本のトップブランドであるトヨタがなりふり構わず先陣を切った。

 国内ナンバー1というだけでなく、世界のトップさえもうかがえる位置にいるトヨタであっても、現在の地位に安穏とはしていない。そのハングリーさこそが、トヨタの強さの理由なのだろう。

 今回のショーの展示に対する評価がたとえ悪くても、それに挑戦したというだけも大きな価値があるのではないだろうか。