国内部品企業もボッシュ、コンチネンタルに対抗するデンソーが有馬社長によるブリーフィングで日本のメガサプライヤーとして存在感を示していた。もっとも、筆者としては日立オートモティブが意欲的にブリーフィングを展開した状況に、より注目していた。

 それが案の定、10月30日に日立製作所とホンダ傘下の部品企業4社の経営統合を発表する流れとなった。日立とホンダに4社のトップがそろった30日夕刻の緊急会見には、筆者も出席した。日立オートモティブと、ホンダの直系であるケーヒン、ショウワ、日信工業が経営統合することで、連結売上高1兆7000億円、全従業員7万5000人のメガサプライヤーが誕生することになった。

 この背景には、CASE分野での電子・電動化を余儀なくされ、自動運転技術の確立に向けてグローバルメガサプライヤーとしても、シナジーとスケールメリットを生かすことが求められたことにある。

 ホンダと日立オートモティブは2017年に提携を発表していた布石があるが、ホンダは直系の部品御三家といわれた3社を日立オートモティブと統合させることに踏み切った。

 そもそも日立製作所は、芙蓉グループとして従来、日産自動車との関係が深く、日立オートモティブは現在でも日産向けが事業の約3割を占めている。だが、日立もモビリティ事業のグローバル化と自動車大変革時代に対応するため、グローバルメガサプライヤーへの方向を目指していたのだ。

 これに対し、ホンダは直系の部品3社が四輪・二輪の強い技術力を生かすためにも日立のブランドに頼る方向を選んだことになる。「寄らば大樹」ということで、ホンダの系列を消してでもこの大変革時代に生き残るということだろう。ホンダ系3社は、日立オートモティブに吸収合併される形で、それは4社経営統合新会社の持分比率が日立製作所66.6%。ホンダ33.4%ということからもわかる。

 こうして東京モーターショー開催中に、“日立自動車”ともいうべきグローバルメガサプライヤーが誕生することになった。

東京モーターショーに限らず
世界各地のモーターショーは地盤沈下

 かつて東京モーターショーは、海外OEMメーカー首脳がこぞって来日して、ショー期間中にトップ会談が行われるのが通例となっていた。

 しかし、今や東京モーターショーに限らず、米デトロイトショー、独フランクフルトショー、仏パリサロンといずれも地盤沈下は避けられずローカルショーとなっている。