産後休暇が終わり、育児休業をとると、はじめの半年は何とか手当で生活費はまかなえましたが、半年を過ぎた後は手当が15万円を切ってしまい、やはり貯金から補填することに。しかも、流動費部分を妻が支払う約束なので、子どもにかかるおむつ代、洋服代をはじめとした物にもお金がかかり、当初分担した金額以上を負担する状況になってしまいました。

「妻のやりくりが下手で、お金が貯まらなくなった」と私のところへ家計相談に来たCさんでしたが、妻がやりくりできない状況は、こうした事情に原因があったのです。

 妻が結婚前に貯めた貯金はずいぶん目減りしてしまい、早く復職しないとお金が底を尽きそうで、復職までの間どうやりくりすればよいだろうかと焦っているといいます。

お金のために無理して復職する妻も…
日頃から夫婦でお金に関する話し合いを

 一方でCさんは、妻のその状況をよく理解していません。収入がなくて困っているとか、今までより負担が増えている状況が分からず、休業中の手当が入るだろうという考えだけで判断していたようなのです。

 授かったのはCさん夫婦2人の子どもですし、夫も支出の面でカバーをし、妻が育児を頑張れる体制をとるべきだと思う人は多いかもしれませんが、実際にCさんのようなご夫婦はたくさんいらっしゃいます。妻側もこういうものだと割り切っているケースも多いようですが、お金のせいで産後の体調が悪く、復職が難しいような場合でも、お金を理由に無理をしてでも仕事を再開する人が少なくないようです。そうして、やがて無理な節約をした生活や借金を作ってしまうよくない流れに陥ってしまう恐れさえあります。

 お互いにフルタイムで働いている状況下では、夫婦別財布も家計管理の1つの方法だと思います。夫婦別財布にして、自分の収入を自分の好きなことに使いたい気持ちはわからなくもありません。ですが、片方に無理を強いるような状況にならないように、日頃から共有部分を多くして家計状況をわかりやすくしたり、お金のやりくりについてこういう場合はどうするか、互いの意見をよく聞いて相談しておいたりすることが大切です。

 夫婦の風通しをよくし、話し合いをしやすい状況をつくっておくことが、家庭に大きな変化が起きても助け合える環境をつくるのではないでしょうか。

(家計再生コンサルタント 横山光昭)