即位パレード「祝賀御列の儀」で天皇、皇后両陛下がお乗りになったお車、トヨタ「センチュリー」コンバーチブルは実に日本らしい、伝統とエレガント、そして「控えめ」をそのボディーに映し出した崇高なるものでした…。
2019年11月10日(日)15時より約30分かけ、天皇陛下の即位を祝うパレード「祝賀御列の儀」が皇居周辺で行われました。
警視庁は「即位礼正殿の儀」に続いて、警視総監をトップとする最高警備本部を設置し、全国の警察からの応援などを含めておよそ2万6000名で警備に臨んでいました。このパレードは当初「即位礼正殿の儀」が行われた同年10月22日(火)に実施される予定でしたが、台風19号による被害の影響を鑑み延期され、この日の開催に。
そして15時ごろ、開始を告げる陸上自衛隊中央音楽隊による演奏が響き渡り、皇居・正門から警視庁の警備車両を先頭に車列が現れると皇居周辺の熱気はピークへ達します。安倍晋三首相や山本信一郎宮内庁長官を乗せたクルマが次々と二重橋前交差点へ出ていったのちに、両陛下が乗車されたオープンカーがようやく姿を見せます。
集まった人々は手にした日の丸の小旗を一斉に振り、ひと際大きな歓声で迎えていました。燕尾(えんび)服姿の陛下と白のロングドレス姿の皇后雅子さまは、座席から穏やかな笑顔を沿道に向けながら、手を振られていました。
この日、天皇・皇后両陛下が龍駕(りょうが、またはりゅうが=天子の乗り物)としたのはオープンカー。皇居・宮殿からお住まいの赤坂御所までの約4.6キロメートルを、約30分の時間をかけて走行いたしました。そこでここでは、天皇・皇后両陛下がお乗りになっていたオープンカーにフォーカスしてみましょう。