highlight type=BOLD• サウジアラムコの上場間近/highlight• サウジアラムコの上場間近待ちに待ったサウジアラムコの新規株式公開(IPO)が間近に迫っている。同社の莫大(ばくだい)な保有原油埋蔵量と高い配当利回りは魅力的だが、政治やガバナンスの問題を考えれば、投資家も慎重にならざるを得ない。このため、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子などサウジアラビア指導者側はアラムコの時価総額2兆ドル達成を目指していたが、現実には1兆5000億ドル近辺で落ち着きそうだ。アラムコ株が上場されるのはタダウルという名のサウジアラビアにある規模の小さい証券取引所であり、米国の個人投資家が直接購入することはできない。取引ができるのは、運用資産5億ドル以上の海外の投資ファンドのみである。米国の投資家はミューチュアルファンドか上場投資信託(ETF)を通じて投資するしかない。IPOではアラムコ株の約2%から5%が売りに出される見通しで、地元サウジアラビアの投資家や、世界的な機関投資家、さらには政府系投資ファンド(SWF)などがターゲットだ。将来的には海外市場にも上場される可能性がある。
【バロンズ】サウジアラムコIPO、投資家へのリスク
原油埋蔵量と配当水準は魅力的だが、成長性やガバナンスは不透明
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