メルセデス

時代を感じさせるメルセデス・ベンツのEV強化路線

 今年9月、ダイムラーが内燃エンジンの新規開発をやめる、というニュースが報じられた。既存エンジンの改良は続けるものの、電気自動車用のパワートレインの開発に注力するということらしい。今から約130年前に世界で初めて内燃エンジン自動車を開発したカール・ベンツとゴットリープ・ダイムラーの2人の技術者よって始まったメルセデス・べンツ、もとより自動車の歴史が、大きく変わろうとしている。

 まさにその急先鋒となるモデルが、“Electric Intelligence”を意味する、メルセデスの電動化ブランド「EQ」初の量産100%電気自動車、「EQC」だ。SUVのGLCのプラットフォームをベースに、前後軸の位置にそれぞれ、計2つのモーターを配置。床下に80kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。ボディサイズは全長4761×全幅1884×全高1623mmと、新型GLCと近い数値でホイールベースも2873mmと共通だ。

 最高出力408PS、最大トルクは765Nmを発揮。この強力なトルクを使っての0-100km/h加速は5.1秒と、ポルシェカイエンS(5.2秒)を凌ぐ。充電所要時間は、普通充電で約13時間、CHAdeMOに対応した急速充電で約80分。航続可能距離はWLTCモードで400kmとなっている。