本当に節約すべき項目を
多くの人は見ていない

 ところが節約は、往々にしてそれをすること自体が目的化してしまっていることが多い。さらに節約するというのは“必要なものでも買わない” “欲しいものでも我慢する”というニュアンスがある。すなわち結構、心の苦しみや不満を伴うのである。ストイックに節約するのは、一時的に効果があったとしても決して長続きはしないだろう。

 家計において節約とか無駄をなくすということを実行する場合、多くの人は明らかに間違ったやり方をしている。というのは支出には「管理可能なもの」と「管理不能な支出」があり、多くの人は前者を削ろうとしているのだ。

 ではこの両者の違いは一体どこにあるのだろう。そもそも管理可能な支出とは一体どのようなものか、それは外食や趣味・娯楽費、あるいは交際費などもそれに含まれる。これらはいずれも自分で金額を調節できる。回数を減らしたり、内容を少しレベルダウンしたりすることで金額を減らすことは可能である。ところが、これらの項目は、言わばいずれも「楽しむための支出」である。それらを減らすのだから楽しいはずがない。気分もどこか暗くなるだろう。それでも背に腹は代えられないと、多くの人が我慢してこうした「管理可能な支出」を削っているのである。

 一方、「管理不能な支出」とはどういうものかと言えば、各種会費や保険料、固定料金のサービスなどがこれにあたる。いずれも金額が決まっているので交渉で減らすことは困難だ。そこでこういう支出には手をつけず、前者の自分で削れる経費を削ろうとするのだ。

 しかしながら、ここで発想を変えてみてはどうだろうか。管理不能な支出を減らすのではなく、なくしてしまうのだ。具体的に考えてみよう。例えば会費で言えば、スポーツジムなどが代表だろう。毎週熱心に通っているのであれば問題はないが、会員にはなっているもののほとんど利用していないということはないだろうか?あるいは、以前に契約したままで全く見直しのされていない保険もそうだ。

 こうした支出はあまりチェックすることなく、払い続けているケースも多い。本当に利用しているのか、あるいは本当に必要なのかどうかを、よく検討してみる必要がある。その上で必要なら続ければいいが、多くの場合、こうした管理不能な支出の中に多くの無駄が潜んでいる。