プレゼントに、記念に、自分へのご褒美に。特別な瞬間に手に入れたいジュエリー。高額だからこそ、失敗したくない! 自分らしく似合っていて、長く使えるものを選びたい。けれど、いったい何を、どこで買えばいいのかわからない……。そんなジュエリー初心者のために、選び方や、素敵に見える着け方のコツ伺いました。教えてくれるのは、ファッション業界の、おしゃれ上級者たちも憧れるジュエリーディレクター・スタイリストの伊藤美佐季さん。その美しいスタイリングと、本当に良いものを見抜くセンスは、「伊藤さんが選んだものが、次に流行るジュエリー」と言われるほど。本連載では、著書『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』の中から、そんな伊藤さんのジュエリー論をご紹介していきます。

ジュエリーは、毎日同じものでいい

毎日つけたい、一生もののジュエリーphoto by 成尾和見(SEPT)

 ほとんどの人は、洋服も靴もいくつか揃えて、日々着替えたり、履き替えたりしているものでしょう。もしかすると、ジュエリーも同じように、毎日着け替えなければならないと考えていませんか?
 ときどき、「ジュエリーは高価だから、洋服のようにいくつも買えない。でも、いつも同じものを着けていると思われるのはいやだし、それならいっそ着けないほうがいいのでは……」という声を聞くことがあるのですが、決して無理にたくさん持とうとする必要はないのです。
 むしろいつも同じジュエリーを着けているほうが素敵だと、私は思います。

 ジュエリーは「着替える」ものではなく、どんなシーンでも同じものを着けていていいのです。洋服や靴のように、毎日同じものを身に着けているとあっという間にくたびれてしまうという心配もありません。
 まずは、自分の肌の一部のようにするりと馴染ませることを目標にしてください。
 そうすれば、そのジュエリーにあなたらしさが宿り、やがて「ジュエリー使いが素敵な人」になれるはずです。