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レビュー

『「中の人」から「外の人」へ 出世のススメ』書影
『「中の人」から「外の人」へ 出世のススメ』 角田陽一郎著 日本実業出版社刊 1540円(税込)

 経済も環境もすべてが急激なスピードで変化している今、従来の枠組み=フレームの中の常識はもはや通用せず、誰もが「井の中の蛙」になる可能性がある。そんな危機が迫りくる一方で、自分らしく生きようとするあまり、自分で立てた夢や目標が思い通りにいかず燃え尽きてしまうこともあるだろう。人生とは、自由とは、いったい何なのだろうか。

 現代人のこうした悩みに新たな切り口を提示するのが、本書『「中の人」から「外の人」へ 出世のススメ』における「出世」の考え方だ。出世といっても、「会社の中で昇進すること」ではない。「出家」と同義で、組織や流行といったものに流されず、ありのままの自分でいるための態度のことをいう。

 著者は22年間、TBSテレビのプロデューサーとして数々の人気バラエティ番組を世に送り出した後、46歳で退職(出世)し、フリーのプロデューサーとなった。会社を辞め、フリーとなって改めて社会を観察すると、会社の中も外も変わらない性質を持っていることに気づいたという。自由の概念から人付き合いのコツまで、著者が「直球で綴った」という本書は、読者が会社だけでなく社会の風潮からもいったん距離を置き、自分が進みたい方向へ進む際の道しるべとなってくれるだろう。