かんぽ生命、ゆうちょ銀行、レオパレス21、関西電力と、企業の不祥事は後を絶たない。不祥事を起こす組織は、構成メンバーが、いわば金属疲労を起こしているといえる。そして、この金属疲労度は、簡単な方法で把握できる。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

企業不祥事の温床は
組織の「金属疲労」にある

セミナー風景
セミナーでの着席のしかたや発言のしかたには、驚くほどその社員の「劣化具合」が表れる Phto:PIXTA

 かんぽ生命、ゆうちょ銀行の不適切販売、レオパレス21の建築基準法違反、関西電力幹部の金品受領問題など、企業における不適切事例が後を絶たない。本来、貯蓄や保障といった経済的側面から人々の生活を支えたり、安全で快適な住居や、公共インフラの観点から生活環境を支える企業が、その目的とは真逆の行動に出てしまい、国民に不利益を与えてしまった。

 これは、機械の部品が経年劣化により金属疲労を起こして、さび付いてしまったり、抜け落ちてしまって、装置全体が機能しなくなったり、その装置の本来の機能を発揮できなくなってしまう事態に酷似している。国や民間企業などの組織を、その組織の目的を果たすために組み立てられた、ひとつの装置として捉えると、不適切な事例は、組織を構成するメンバーが劣化して、装置自体が機能しなくなってしまった状況だといえる。

 機械の部品であれば、定期的に検査して、劣化していれば新しい部品と取り換えればよいだけだが、組織のメンバーの場合はそう簡単に取り換えができない。経年劣化を防ぐためには、組織を管理する側が、パフォーマンスの発揮度合いを定期的に確認して、発揮レベルを高めるために磨きをかけたり、発揮する場所を変えて、装置全体の機能を高めることも必要だ。

 ただ、機械と人間から成る組織で異なることは、組織の場合は、組織のメンバー自身が、自分に磨きをかけてスキルやパフォーマンスを高めることができる点だ。それができるかどうかは、メンバー自身の意欲にかかっているので、メンバーのモチベーションを維持したり高めたりすることは、組織の持続的成長のために、もっとも重要な要素なのだ。

 このように申し上げると、必ずといっていいほど言われることが、「それはわかっているが、具体的にどうすればよいのか」「具体的な方法がわからないから、苦労している」というものだ。「そもそもモチベーションが低下しているかどうか、漠然とそうではないかと思うこともあるが、客観的に把握できない」という声もある。

 しかし、実は、わずか15分くらいで、20人程度のモチベーションレベルを把握できる方法がある。それも、何通りかの方法で把握するので、精度が高い。そこで把握した内容は、いわば経年劣化による組織の金属疲労度をかなりの程度、示しているといえる。