セグメント利益を見る!

 そんなときに役立つのが、有価証券報告書に記載されているセグメント情報です。それによれば、フジ・メディア・ホールディングスは、「メディア・コンテンツ事業」と「都市開発・観光事業」の2種類の事業を営んでおり、テレビは「メディア・コンテンツ事業」に属しています。

 そして日本テレビホールディングスは「メディア・コンテンツ事業」「生活・健康関連事業」「不動産賃貸事業」の3種類の事業を営んでいることがわかります。

 テレビは「メディア・コンテンツ事業」に属します。「生活・健康関連事業」があるかないかの違いだけで、両社の事業領域はほぼ一緒です。

 セグメント利益は、「セグメント情報」に表形式で掲載されています。「セグメント情報」は財務諸表の注記事項として有価証券報告書に記載することが義務づけられているものです。

セグメント利益(メディア・コンテンツ事業)
フジ・メディア・ホールディングス 170億円
日本テレビホールディングス 461億円

 両社の「メディア・コンテンツ事業」のセグメント利益を比較すると、フジ・メディア・ホールディングスが170億円であるのに対して、日本テレビホールディングスは461億円となっています。その差は約3倍です。

放送収入は日本テレビが圧勝している

 その要因は、両社の放送収入の推移からも明白です。日本テレビが着実に放送収入を伸ばしているのに対し、フジテレビは下降の一途をたどっています。下記の画像を見てください。

フジテレビと日本テレビ、「儲かっている」のはどっち?

 テレビ離れの逆風の中、日本テレビが放送収入を増やせているのは、高視聴率による番組の広告価値の高さが反映された結果といえます。

 CMを流したい広告主(スポンサー企業)からすれば、5年連続で視聴率トップの日本テレビには、高いスポンサー料を払ってでもCMを流す価値があるのでしょう。

 魅力的な番組を生み出し続けた結果が日本テレビの好業績に反映されています。