風邪・インフルエンザに負けない!免疫の「底力」を高める食事術感染症予防のために、食事でできることとは? Photo:PIXTA

 風邪やインフルエンザの流行に加え、最近では新型のウイルスも出てきて、感染症の予防が気になる季節ですね。マスクをしたり、手洗いうがいをしたりといったことに加え、食事の内容も少し工夫して風邪に負けない体をつくっていきましょう!

 今回は日頃から気を付けたい免疫力を高める食事のポイントや、おすすめメニューなどをご紹介していきます。

免疫の「底力」を上げるには腸を元気に!

 腸には全身の免疫細胞の約7割が集まっており、「人体最大の免疫器官」といわれています。免疫細胞は体の中に入ってきた細菌やウイルスなどを瞬時に見つけ、退治してくれます。この免疫細胞の活躍は腸内だけにとどまらず、血流にのって全身にも運ばれ、私たちの体の各所で菌やウイルスと戦ってくれています。

 まずは、腸内環境を整えるためのポイントを見ていきましょう。

(1)発酵食品をこまめにとる

 発酵食品には乳酸菌が豊富に含まれています。乳酸菌には腸内の善玉菌の活動を活発にして、菌が腸内に進入するのを防ぐ働きや、悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を良くする働きがあります。

 善玉菌と悪玉菌のバランスは、偏った食事やストレス、自律神経のバランスなどによって悪化しやすいのが特徴です。みそ、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、チーズといった発酵食品を日々の食事でこまめにとるようにしましょう。

(2)食物繊維を積極的にとる

 野菜やきのこ、海藻類、大麦など食物繊維が豊富な食材をとることで、便秘を予防したり、善玉菌がすみやすい環境を整えたりすることができます。現代は食の多様化が進み、日本人も昔に比べこれらの食材の摂取量が少なくなっています。食物繊維の1日当たりの目標量は、成人男性で20g以上、女性は18g以上となっていますが、最近の報告によると男女平均で15gと下回っています。

 主食を1日1回は精製されていない玄米や胚芽米、麦ごはんにする、具だくさんの汁物を加える、根菜やきのこ、豆類、海藻を使ったメニューにするなどして、不足しがちな食物繊維を意識してとっていきましょう!