18年にスルガ銀行の不正が発覚し、不動産投資向け融資は引き締められることになったが、それでも金融政策が生んだ不動産バブルの恩恵を享受した者は多い。
他の成り上がリッチたちへの取材でも資産を大きく増やしたきっかけとして、「不動産の転売」「(東京都)港区に買ったマンション用地を2倍の価格で売ったこと」などといった声が多く聞かれた。
仮想通貨に不動産バブル──。こうした時流にうまく乗ったことが、成り上がリッチたちの共通点だ。ただしバブルはいつ、どのような形で起きるか誰にも分からない。少なくとも、バブルに素早く対応できる情報収集力と行動力を持つことが、成り上がるための前提条件といえそうだ。
富裕層の急増で注目集まる「親リッチ」の存在感
こうした成り上がリッチと対を成す存在といえるのが、富裕層である親や祖父母から遺産相続や生前贈与を受けた「親リッチ」で、近年その層が増えていることも富裕層の増加を後押ししている。
富裕層世帯の平均的な出生数などから推計すれば、全国の親リッチは現在235万人。「隠れた消費のけん引役」とされる親リッチの増加という商機を生かすべく、銀行や証券会社、百貨店の外商などは親リッチたちの取り込みに大きく動き始めている。